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スギ花粉とダニの舌下免疫療法

Allergen immunotherapy

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スギ花粉症でお悩みの患者さんは多いと思われます。調査によると、日本人の四人に一人がスギ花粉症であると言われています。

スギ花粉症の治療について

スギ花粉症の治療方法

抗原の回避
まずはマスクやメガネを装用してスギ花粉を身体に入れないこと
薬物療法
最近は以前より効果が高く眠気などの副作用が少ない第二世代抗ヒスタミン薬が上市されています
アレルゲン免疫療法
※下の解説を参照ください
手術
薬の効果が少なかったり、鼻腔の形態異常、副鼻腔炎を合併している患者さんに行われます

アレルゲン免疫療法について

従来よりHDやスギ花粉をすこしずつ体内に入れて体を慣らす治療法が行われ減感作療法と呼ばれていましたが、最近ではアレルゲン免疫療法と呼ぶようになりました。日本では1963年からアレルゲンエキスが市販され、1970年代には大学病院などで盛んに行われました。アレルゲン免疫療法はアレルギーの根本治療であり、将来のアレルギーの抑制効果もあり、まさに体質改善です。正しく長期にわたって治療が行われると、鼻や目の症状を治したり、長期にわたって症状をおさえる効果が期待できます。症状が完全におさえられない場合にもアレルギー治療薬の減量や症状の軽減などQOL(生活の質)の改善が期待できます。しかしながら否定的な要素として即効性に乏しいこと、次に全身副作用の発現リスクがあります。

今までは注射で抗原を体内に入れていました。これは皮下注射法によるもので皮下免疫療法SCITと呼ばれています。昨年以降、本邦で行われ始めたのが舌下免疫療法SLITです。皮下免疫療法SCITでの死亡例は250万回に1回の注射で起こるとされています。また、痛みを伴う注射を長い治療期間行うということもネックになっていました。それに対して舌下免疫療法SLITでは、アナフィラキシーは1億回の投与に1回で、やはり喘息合併例が多いと言われています。しかしながら、血圧低下などの全身反応や死亡例は今のところ報告されておりません。高度の副作用の大部分は30分以内に起こりますが、早期のアドレナリン投与で治療が可能です。口腔内局所反応は高い割合で出現しますが、大きな問題とはなることは少ないと言われています。

現在のところ舌下免疫療法SLITの適応は、12歳以上で、IgE(血液検査)陽性、花粉飛散期に実際に病態を伴う患者さんとなります。軽症から重症まで全て行うことができます。

実際の施行法

[1] 増量期(1-2週目)

1日1回、舌下に2分間薬液を保持したのち飲み込みます。その後5分間うがい、飲食を禁じます。服用前後2時間程度は激しい運動、入浴、アルコール摂取は避けるようにしてください。

[2] 維持期(3週目以降)

毎日1回、上記と同様のことを行います。スギ花粉が飛んでいない時期も含め毎日服用します。期間は3年間以上が推奨されています。

治療を受ける前にご理解いただきたいことは...

となります。
自宅で施行する治療ですので、患者さんは不安があると思います。前もって想定される事態に関しては主治医から説明があります、異常を感じたらすぐに受診してください。
以上をご参考に、当院までご相談ください。

和光耳鼻咽喉科

埼玉県和光市丸山台1-10-20-2F

048-467-0889

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